オリジナル製品 Original product planning / production / wholesale
デザイナーのセンスと、職人の確かな技術が融合した
オリジナル製品の企画・生産・卸を行っています。
オリジナル製品ができるまで
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1. 型作り
陶磁器の量産では、原形、使用型、ケース型など数種類の型を石膏で作成します。陶磁器は焼成中に収縮する性質があるため、型は出来上がりより大きく作成されます。
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2. 成形
量産陶磁器は石膏型を使用して成形されます。圧力鋳込み、排泥鋳込みなど、製品の形に応じた成型方法を選びます。石膏型は摩耗していくため、1つの型からできる製品は50~100程です。
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3.仕上げ
型のバリや口元などの仕上げは陶磁器製品の生産上、大変重要な工程です。複雑な形は人の手でしか仕上げることができず、1つひとつ丁寧な作業で仕上げていきます。
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4. 乾燥・素焼き
仕上げが完了したものは素地(キジ)と呼ばれ、十分に乾燥させてから素焼きします(セラミック・ジャパンでは約800℃)。会社ロゴなどのマークや下絵付けは、素焼き後に行われます。
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5. 施釉
施釉(セユウ)は陶磁器に釉薬をかけて色・色彩を付ける工程です。製品の形状やデザインに応じて釉薬は異なります。艶のあるものからマットな質感のものまで、無数の表現が可能です。
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6. 焼成
セラミック・ジャパンでは、主に還元焼成と呼ばれる焼成方法で製品を作っています。焼成の前日に窯詰を行い、翌日に14時間~15時間ほど焼成し、完成します。
シリーズ&デザイナー紹介
クリンクル
紙袋のテクスチャーを写し取った花器・食器のシリーズです。花器のニュークリンクルスーパーバッグは、MoMA(ニューヨーク近代美術館)のパーマネントコレクションに選定され、現在も世界中のMoMAショップで販売されています。
小松 誠 Komatsu Makoto
moderato
ハンドルとボディが流れるようにつながったカップが特徴の食器シリーズです。moderatoは音楽記号で「ちょうどよい早さ」を表す言葉。急ぎ過ぎず、遅すぎず、適度なテンポの暮らしを器とともに過ごしてほしいというデザイナーの思いが込められています。
荻野 克彦 Ogino Katsuhiko
do-nabe
第9回国際陶磁器展美濃’11 デザイン部門で銀賞を受賞した土鍋のシリーズ。ボディを凹ませて取っ手にすることで、かさばりがちな鍋の取っ手の出っ張りを省きました。シーズナブルな土鍋を季節問わずいつでも使えるようにしたデザインも、魅力の一つです。
秋田 道夫 Akita Michio
still green
器のアウトラインを形にした一輪挿しのシリーズです。still greenは「まだ青い」=「未熟」を意味し、「始まっていくもの、その様子」というメッセージが込められています。花瓶も花を飾ることも、少し見方を変えて表現すると新しいものが生まれます。
徳田 祐子 Tokuda Yuko
dress-up
「ヘアースタイルと服」を「お花と花器」に置き換えた花器のシリーズ。片面から見るとシンプルな花瓶に見えますが、反対側は器の口縁がそれぞれ異なる洋服の襟の形状になっています。外側は釉薬を使わないビスク仕上げ。白とカラーがあり、色は土そのものに顔料を混ぜる練り込みという技法が使われています。
工房について
原形室
型をつくるために、デザイナーからの図面をもとに石膏で形を作成する場所。完成した原型は石膏の白さが美しく、棚に並べると建造物や彫刻作品のような佇まいを醸し出します。
成形室
セラミック・ジャパンでは、排泥鋳込みと呼ばれる成型方法のほか、型起こしでの成形も行っています。成型後の素地(キジ)はあらゆる形状の仕上げに対応できるよう、道具を揃えています。
窯場
窯場では素焼きや下絵付け、施釉など、焼成を行う前の準備も行います。本焼成では、こまめに温度を計測し、空気の量やガスの圧力を調整し、窯内で理想の雰囲気を作ります。